労災保険未加入の事業所、悪質なら給付費全額徴収



厚生労働省は22日、労災保険の加入を拒んでいる事業所で事故が起きた場合に、保険給付額の全額を事業主から徴収すると発表した。現行ではこうした悪質事業所の負担は4割で、大幅な罰則強化となる。11月から実施し、費用徴収に応じない場合は差し押さえに踏み切る。

労災保険は業務中の事故などの際に一定の保険金を給付する制度。社員のいる事業所すべてに加入義務がある。未加入でも労働者保護の観点から労働者や遺族への給付は出る仕組みだ。未加入は推計で54万事業所と、加入対象の12%に上り、制度の空洞化が懸念されていた。

現在、加入して保険料を支払っていたり、未加入でも加入指導を受けていなければ、事故時の費用徴収は発生しない。指導を受けたのに未加入のまま事故が起きた悪質事業所からは、給付費用の4割を徴収している。

11月からはこの額を全額に変更。死亡事故の場合、遺族補償一時金は賃金1000日分なので、日給1万円なら事業所の負担は400万円から1000万円に膨らむ。  NIKKEI.NET 2005.9.22(19:59)

 

−概要−
労働者を1人でも雇っている事業主は、事業開始後10日以内に労災保険の加入手続を行わなければなりません。平成17年11月1日から、労災保険未加入の事業主に対する費用徴収制度が強化されます。これにより、事業主が労災保険の加入手続を怠っていた期間中に労災事故が発生した場合、遡って保険料を徴収する他に、労災保険から給付を受けた金額の100%又は40%を事業主から徴収することになります。
労災保険の加入手続について行政機関から指導等を受けたにもかかわらず、手続を行わない期間中に業務災害や通勤災害が発生した場合 事業主が「故意」に手続を行わないものと認定し、当該災害に関して支給された保険給付額の100%を徴収
労災保険の加入手続について行政機関から指導等を受けてはいないものの、労災保険の適用事業となったときから1年を経過して、なお手続を行わない期間中に業務災害や通勤災害が発生した場合 事業主が「重大な過失」により手続を行わないものと認定し、当該災害に関して支給された保険給付額の40%を徴収
当該災害に関して支給される保険給付(*)の額に100%又は40%を乗じて得た額が費用徴収の徴収金額となります。
*療養開始後3年間に支給されるものに限ります。 また、療養(補償)給付及び介護(補償)給付は除かれます。
厚生労働省 発表 2005.9.22

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